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先進安全自動車(ASV:Advanced Safety Vehicle)とは

こんにちは、静岡大学自動車部です。最近、高齢者ドライバーが原因となる交通事故のニュースを耳にすることが多くなりました。そこで高齢者の事故件数を調べてみると、実は高齢者の事故件数自体は変わっていないことが分かりました。

交通事故を起こした自動車
<交通事故を起こした自動車>

また、交通事故死者数は年々減少が続き2017年は統計開始以来過去最少となり、2018年はさらに下回っています。これには自動車の安全装備の進化が大きく貢献していると考えられます。そこで今回は先進安全自動車(ASV:Advanced Safety Vehicle)について紹介していきます。

ホンダセンシングが搭載されたホンダジェイド
<ホンダセンシングが搭載されたホンダジェイド>

先進安全自動車(ASV:Advanced Safety Vehicle)とは?

先進安全自動車とは、先進技術を利用してドライバーの安全運転を「支援」するシステムを搭載した自動車のことです。ASV技術はあくまでもドライバーの安全運転を支援する物でありドライバーに過信をさせないように配慮した設計がされています。運転者はシステムを過信せず、常に自らの責任で周囲の状況を把握し安全を確保することが大切であり、走行前には必ず取扱説明書でシステムの特徴・操作方法・注意事項を確認しておく必要があります。

システムの限界性能を越えているときや、天候や道路状況、タイヤの磨耗状態、センサーの汚れなど、様々な要因で作動状況が異なります。そして、運転手はASV装置の作動状態を常に確認でき、制御に介入することができます。事故が発生した場合は運転者が全責任を負うものであり、自動車メーカーや販売店が責任を負うことはないことがすべてのメーカーによって明言され、販売時に必ず説明するようになっています。テレビなどで障害物に向かって走行して、衝突する手前で車が自動ブレーキを制御して衝突を回避すCMを目にすると思います。あのような機能を搭載した自動車の事を「ASV」と言います。

ASV機能を切るためのスイッチ
<ASV機能を切るためのスイッチ>

ASV機能が切られたことが確認できます
<ASV機能が切られたことが確認できます>

主なASV技術

・前方障害物衝突被害軽減制動制御装置(衝突被害軽減ブレーキ)(AEB:Autonomous Emergency Braking)
AEBは自動車や歩行者などの障害物との追突事故を回避、被害の軽減を目的としています。前方車両への接近や障害物を感知するとドライバーに対し画面表示、警報、振動等で警告が発せられ、衝突が不可避とシステムが判断した時点で自動的にブレーキをかけて被害の軽減を図ります。この他警告の時、モーターによるシートベルトの巻き上げなどの衝突に備えた予備動作も行われるものもあります。

対象となるものが車ではなく、人や二輪車など小さいものである場合は、対象物との距離と速度の関係を認識できないこともあります。また、自動車であっても確実にAEBが作動するとは言えません。その名のとおり、被害を軽減してくれる補助的装置として考えることが大切です。

・車線維持支援装置(LKAS:Lane Keeping Assistant System)
LKASは高速道路での長距離移動の時、車線の中央付近を維持するようにステアリング操作を支援しドライバーの運転負荷を軽減する機能です。カメラで車線(実線・破線)を検知し、クルマが車線の中央付近を維持して走行するようステアリング操作を支援します。

ステアリング制御は車線の中央付近を走行している時には弱く支援し、車線(実線・破線)に近寄るほどステアリング制御は強くなります。車線逸脱のおそれがある場合は、ステアリング振動とメーター内の表示で注意を促すとともに、車線の中央付近へ戻すようにステアリング操作を支援します。高速道路走行中に必要な、風や路面からの影響に対する微調整や微妙なカーブによるハンドル操作の大部分をフォローしてくれます。ただし、この機能はあくまでも「フォロー」なところ。いくら微調整されるからといって、ハンドルから手を離したり、微調整を全部任せると勝手に機能が切れるようになっています。

・定速走行・車間距離制御装置(ACC:Adaptive Cruise Control)
高速道路や自動車専用道路で使用することを前提に開発されたもので、その名の通り、車間距離を一定に保ちつつ、自動車が自動で定速走行をしてくれる機能です。ACCが登場する以前は、CC(Cruise Control)が主流でした。従来のCCを使うと、車はドライバーが設定した車速で走行してくれますが、車間距離を一定に保つためにはドライバーがブレーキ操作を行う必要がありました。

CCの発展形であるACCでは、車間距離を一定に保つためのセンサーとCPUが車に搭載されています。これによって、前を走るクルマとの車間距離を一定に保ちながら走る追従走行が可能になりました。アクセル操作だけではなく、ブレーキ操作も車が自動で行ってくれるようになったのです。ACCを使用すると、ドライバーのアクセルペダルやブレーキペダルを操作する時間や回数が減少することにより、ドライバーの運転操作に対する負担が減るだけでなく、それによる燃費向上効果もあります。ACCに任せてしまえば運転技術の巧拙に関わらず、渋滞緩和に貢献することができます。

ステアリングに取り付けられたACCのボタン
<ステアリングに取り付けられたACCのボタン>

・横滑り防止装置(ESC:Electronic Stability Control)
ESCは突然の路面状況の変化や危険回避などのために、急激なステアリング操作をして自動車の車両姿勢が乱れた際、横滑りなどの車両の不安定な挙動を抑制し、走行安定性を確保し、車両の姿勢を安定させる機能のことです。具体的なメカニズムについては、各ホイールの回転センサーとステアリングセンサー、そしてGセンサーとABSユニットというのが基本的な構成になります。

ホイールの回転センサーの回転差と、Gセンサーからのデータによって、クルマの進行方向を判定します。その情報とステアリングセンサーからの位置情報が一致しない場合に、クルマが横滑りをしていると判断してエンジンの出力を絞り、ブレーキをかけます。そのときのブレーキは4つのタイヤを別個に制御することで、クルマの動きを制御することが可能になります。ドリフト走行をはじめ、ジムカーナなどのスポーツ走行において意図的に車を横滑りさせたい場合には、当然ですが邪魔になります。しかし、一般的な走行、日常使用においてESCがデメリットになることはありません。

・誤発進抑制装置
誤発進抑制装置は停車時や、10km/h以下の低速走行かつ前方の障害物を検知している際に、アクセルペダルを強く踏み込んでしまった場合、エンジンの出力を抑制して急発進を抑え、衝突の恐れがあることを音やメーター内の表示で警告する機能です。

衝突が避けられないとシステムが判断した場合には、自動的にブレーキ制御が行われる車種もあります。さらに、後方誤発進抑制装置が装備されている車種もあります。近年増加傾向にある、駐車場へ入出庫を行う際などのブレーキペダルを踏まなければならない状況で、誤ってアクセルペダルを踏んでしまう踏み間違いによる事故を低減する効果があります。

ASV装置に用いられるセンサー

・カメラ方式
カメラ方式に使われているカメラは、スマホに使われているものと基本的な仕組みは同じです。顔認識する機能がありますが、それを非常に高度にしたようなものです。従来の車載カメラは、バックモニターなど運転時の死角を補うビューカメラとしての機能が主流でした。近年は画像認識技術が大幅に向上したことにより、カメラで撮影したデジタル画像データを元に車両や歩行者、交通標識などを認識してドライバーに注意、警告を促し、場合によっては直接自動車を制御するための入力センサーとして、つまりセンシングカメラとしての機能を持つようになりました。CMで一躍有名になったスバルのアイサイトはカメラを2つ使用しています。

フロントウインドウの上端、ルームミラーの裏側に装備されていることが多いです。人や自転車を区別することができるのが最大のメリットとなります。一方、カメラで画像・映像を撮影するというのは、基本的には人の目で見るという仕組みと類似の原理であることから、夜間や逆光に加え、濃霧、豪雨、豪雪などの悪天候の場合は検出能力が低下することが課題とされています。

ホンダジェイドのカメラ
<ホンダジェイドのカメラ>

・ミリ波レーダー方式
ミリ波はとても波長の短い電波のことです。ミリ波レーダーは電波を照射して、その反射波を検出することで、反射時間と周波数の変化から前方の物体の位置と相対速度を算出する仕組みです。計測する範囲を増やせば対象物の方向や大きさなども把握することもできます。

カメラ方式と比べ、ミリ波レーダーは電波を使って検出するので、光源や天候に影響を受けずに検出能力を維持でき、高速道路など車間距離が大きい走行状態でも前走車との距離や相対速度を検知しやすいです。しかし、このミリ波レーダー方式は、装置が大きく高価であることや物体の識別が困難であること、電波の反射率の低い段ボール・発泡スチロールなどの検出が課題となっています。

裏からミリ波レーダー照射がされるエンブレム
<裏からミリ波レーダー照射がされるエンブレム>

・赤外線レーザー方式
家電のリモコンなどにも使う赤外線レーザーを利用するのが赤外線レーザー方式です。細く指向性の強い赤外線レーザーを照射して、戻ってきたものを検知します。検知できるのは車両のみで、歩行者は基本的に見分けられません。また、検知できる距離が数十m単位と短いため追従機能(ACC)は不可能です。しかし、AEBに機能を絞ったものを、安く提供することが可能です。そのため、コスト的メリットが重視される軽自動車など、コストにシビアな車種に採用されています。最近はそれぞれのメリットを上手く組み合わせた複合方式が、装備されている車種が増えています。

安全な車は保険料が安くなる

2018年1月より自動車保険のASV割引(AEB割引)が導入されました。ASV割引(AEB割引)とは、ASV装置のうちAEB(衝突被害軽減ブレーキ)を搭載している自家用普通乗用車・自家用小型乗用車・自家用軽四輪乗用車で、販売から3年の間のみ(※軽四輪乗用車の場合には型式別料率クラスの導入がされるまで期限無し)受けられる割引の事です。納車から3年間ではなく、あくまで車(型式)自体が世の中に販売されてから3年になります。割引率は自家用普通・小型乗用車、自家用軽乗用車、どちらも一律9%ですAEBシステムによる制限などはなく、一律に割引が適用されます。

まとめ

交通事故の減少に大幅に貢献しているASVですが、車に頼った気持ちで「ASVだから事故を起こさない」と安心し運転することはとても危険です。自動ブレーキや誤発進抑制装置などは、お守りのような物と思って運転するのが良いと思います。また、ASVが原因でも責任はドライバーにあるという点も忘れてはいけません。

今後、急速に自動ブレーキ搭載車が普及していくことで交通事故の数は減っていくと思います。ですが、車が何とかしてくれると油断してしまうドライバーが増えていってしまったら、別の意味で危険性を高めていくことにつながってしまいます。自動車メーカーの技術の向上とともにドライバーの意識を変えることで、交通事故ゼロ社会を目指すことも可能になっていくかもしれません。

執筆:静岡大学自動車部

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