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自動車の冷却系のあれこれ

こんにちは!北大自動車部です。これから暑くなってくる時期ですね!人間も暑くなると熱中症になりますが、実は車も暑さに弱いのです。暑くなりすぎると、画像のようなエンジンチェックランプがついて、マフラーから白煙がもくもくなんて事も…。

そんな事態を防ぐために、車にはいろんなところを冷やす機能があります。それが冷却系と呼ばれ、様々な部品で構成されています。今回はなぜそのような現象が起きるのか、日常からどのような事に気をつけて乗ると良いかなど、自動車の冷却系について話をしていきます!

エンジンチェックランプ
<エンジンチェックランプ>

冷却系の重要性

冷却系について説明するために、まずはエンジン内部や、その周辺の機構について説明します。

自動車のエンジンにはまず、「シリンダーブロック」と呼ばれる大きな部品があります。そこに、車によって違いますが、いくつかのおおきな円柱状の穴が空いています。それはシリンダー(気筒)と呼ばれ、その中にピストンが入っています。

ここにバルブから、空気と燃料の混合ガスを吸引し、プラグで着火します。シリンダー内で燃焼ガスが膨張することにり、ピストンが上下に運動します。その往復運動を、クランクシャフトに伝えることで回転運動に変え、動力として伝達しています。

この過程を見ると、燃焼ガスが継続して燃焼することで、エンジンは出力を得ていることがわかります。実は、この燃焼ガスからエンジンの動力として得ることのできる、機械的エネルギーは全体の25%〜30%ほどしかありません。

70%〜75%のエネルギーは、熱エネルギーとして損失しているのです。また、その熱エネルギーの損失の半分は、排気するときに燃焼ガスと共に、排出されます。そして残りの半分は、シリンダーブロックやピストンに、吸収されます。

これを放置すると、ガスが燃焼しているところが、とても高温となり、ガスが入ってくると勝手に着火してしまいます。そうすると、エンジンとしての機能を失ってしまうのです。

またピストンも、温度が高くなりすぎて、融解してしまうこともあります。ピストンの素材は主にアルミ合金です。アルミ合金は500度〜700度に融点があります。燃焼ガスは1000度ほどの温度をもつので、燃焼室は非常に高温になりうるのです。

ピストン
<ピストン>

また、それほどの高温となると、着火のために使うプラグが溶けてしまいます。そうすると、ピストンが上下運動をしているところに、プラグが落ちてしまい、シリンダーブロックやピストンを傷つけてしまうのです。

それらの現象を回避するために、何をしなければならないのか。それが「冷やすこと」です。物を冷やす方法は、冷蔵庫に入れる・風を当てる・水をかける、など様々な方法があります。

古い車では、エンジンを空気で冷却しているものもありますが、自動車の場合は主に、「冷却水で冷やす」という手法をとっています。といっても、エンジンの外側から水をぶっかけて冷却するわけではなく、冷却水が通るラインがあり、そこから熱を吸収しています。シリンダーブロックには、シリンダー以外にもいくつか穴が空いており、その中に冷却水が通ることで、熱を吸収し、冷却しています。

シリンダーブロック
<シリンダーブロック>

上はエンジンブロックの写真です。中央に大きく4つ並んでいるのがシリンダーで、その周りに空いているのがネジ穴と冷却水が通る穴です。ここで冷却水がうまく機能しないと、前述したようなエンジンが熱を持ちすぎる状態、オーバーヒートとなるわけなのです。

冷却システムを構成する部品

ここでは冷却システムを構成する部品を紹介していきます。

冷却水

エンジンから発生する熱を吸収する役割がある液体です。ただの水道水でも冷却効果はありますが、寒冷地などでは、凍ってしまう危険性があります。前述のシリンダーブロック中の冷却水や、下で詳細に書きますが、ラジエーターを通る冷却水が凍ってしまうと、液体の時よりも体積が膨張し、部品を内部から破壊してしまいます。

それを防ぐため、冷却水には融点を下げるための「エチレングリコール」などが配合されています。このエチレングリコールは、人体にも環境にも有害であるので、廃棄の際には注意が必要です。きちんと廃棄業者等に依頼して、捨ててもらいましょう。

また冷却水は、どこかから漏れていると、独特の甘い匂いがしてきます。匂いには普段から気をつけておきましょう!色は赤・緑・黄色等様々なカラーがありますが、基本的に性能はどれも同じです。誤飲などを防ぐために、色が付いています。そのため、混ぜても基本的には問題ありません。

しかし私の経験上、赤のクーラントと緑のクーラントを混ぜると、茶色っぽい汚い色になります。赤色のクーラントに、ラジエーター内部のサビが混ざってくると、同じような色になるので、クーラントの色を確認した時に、どちらの色かわからなくなってしまう、というデメリットがあります。そのため、クーラントのメンテナンスの面では注意が必要です。

また、ラジエーターは金属で出来ているので、サビを防ぐために、防腐剤などが含有されているものや、泡を消すための、消泡剤などが含まれているものもあります。

ラジエーター

エンジンから発生する熱を受け取った冷却水を冷却する大事な部品です。

ラジエーターの写真、新品なのでピカピカです
<ラジエーターの写真、新品なのでピカピカです>

フィンの画像
<フィンの画像>

写真のように、うねうねしたフィンが、たくさん付いているのを見たことがあるのではないでしょうか。フィンとフィンの間にある、細いパイプを冷却水が通り、冷やされていきます。普通にパイプを通るよりも、表面積が大きくなるので、熱が逃げていく面積が多く、冷却効率が上がります。さらに、自動車は走行中に前面から風を受けますが、ラジエーターはその風を効率よく受けられる位置に配置されています。

しかしそれでは、停車中や渋滞などで止まっている時に、冷却できずオーバーヒートになってしまいます。これを避けるため、冷却用のファンが付いています。ファンには、温度によってファンの回転を調整する電動のタイプや、直接エンジンの回転を利用し、冷却ファンを回すタイプなどがあります。このようにして、冷却水の温度を下げる仕組みになっています。

また、冷却を担う重要な部品なので、壊れてしまっては大変です。日常から、気をつけるべきポイントが、いくつかあるのでご紹介します。

まず、「ラジエーターが壊れたかも?」と疑うべき現象は、甘い匂いが、車から漂ってくることです。前述のように、クーラントは、独特の甘い匂いがします。それがどこかから漏れると、匂いがしてきます。そのときにはまず、ラジエーター周りを疑って見ましょう。

ラジエーターをボンネット開けて上から撮影した写真
<ラジエーターをボンネット開けて上から撮影した写真>

まず緑の丸をしてあるところが、クーラントが流れる管を、ラジエーターに固定している部位です。ここから漏れているパターンが、まず一つ考えられます。ここは、ホース自体に亀裂が入ってしまったか、ホースバンドが緩んで、締結されなくなってきたか、という点が怪しいので、確認して見ましょう。ここのホースのみを、交換して済む可能性があります。

次に、青い四角で囲まれた部分は、ラジエーターのつなぎ目のです。ここから漏れることも、よくあります。ここの場合は、「ラジエーター漏れどめ剤」というものを、クーラントに添加するだけで、直ることもあります。

今回写真のラジエーターは、赤く丸をした部分に、大きめの亀裂が入り、クーラントが漏れ出す、ということが、起きていました。漏れどめ剤でカバーできる大きさを超えていたので、この時はラジエーターを交換しました。

クーラントが漏れた状態で走り続けると、冷却水が足りなくなり、正しく冷却出来ず、オーバーヒートの原因になるので、注意が必要です。日頃から匂いがしないか、気にかけてみましょう!

サーモスタット

あまり耳にすることがないと思いますが、こちらも大事な部品です。「サーモスタット」という部品自体は、規定の温度になると、何らかの制御を行う装置のことです。電気ケトルでお湯が沸いたら、スイッチが切れるのも、サーモスタットが制御しているからです。

自動車のサーモスタットは、温度によって弁が開閉し、ラジエーターに冷却水を送るかどうかを、判断をしています。温度が上がるにつれて弁が開き、量を調節して温度を調整します。冷却するだけなら、送りっぱなしでいいのでは?と思いませんか?しかしそれでは、エンジンそのものが温まらず、本来の性能を発揮できないのです。

サーモスタットには、スポーツ走行用のものもあります。これは弁が開く温度を下げることで、スポーツ走行時に、高温になりがちな冷却水を、早い段階から冷却することができるものです。

サーモスタットが壊れると冷却水が送られなくなり、エンジンが高温になり、オーバーヒートしてしまいます。

ウォーターポンプ

ウォータポンプは、冷却水を循環させる、重要な部品です。エンジンの回転を利用し、中に入っているプロペラを回転させ、水を送り出しています。先程、クーラントには消泡剤が入っている、と説明しましたが、このプロペラは、泡が含まれていると、回転した際に壊れる可能性があるため、泡を消すことができる機能が、大事になります。

ヒーターコア

ヒーターコアの写真 これが壊れると交換が大変…
<ヒーターコアの写真 これが壊れると交換が大変…>

これは暖房用の部品です。なぜ冷却に関係あるかというと、暖房には冷却水の熱が用いられているからです。ヒーターコア中にある配管を、冷却水が通り、その熱を風で室内に送る。これが車のヒーターの仕組みです。

エンジンをかけた直後に、ヒーターのスイッチを入れても、冷たい風しか出てきませんよね?これは、エンジンがまだ温まっておらず、冷却水も熱を持たず、風で熱を送れないために起きる現象です。このように冷却水は、熱源としても有効活用されています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?車の冷却系はたくさんの部品から構成されています。そのどれもが、欠かせない重要な役割を持っています。日頃からメンテナンスをしっかり行い、冷却トラブルが起きないように、気をつけてください!

執筆:北海道大学自動車部

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