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安全は足元から〜タイヤに注目してみましょう

今回は、タイヤについて紹介しようと思います。クルマの部品は数多くありますが、タイヤだけが地面と接地しています。そのため、空気圧の調整や残りの溝の深さをチェックするなどのタイヤの管理や、サイズのあったタイヤを装着することは安全に車を走らせるための基本となります。

このコラムを読まれるような車好きの皆さんは、タイヤのことくらいはすでにご存知だと思います。ですので、ここでの話はいわゆる「釈迦に説法」のようなお話になってしまうかもしれませんが、最後までお付き合いいただけると幸いです。

タイヤのサイドウォールの情報を読み取る

写真1タイヤのサイドウォール
<写真1 タイヤのサイドウォール>

タイヤのサイドウォールを見てもらいますと、写真1のように155/65/R14 75Sといった数字やアルファベットが並んでいます。これらは左から順に幅/扁平率/リムのサイズ ロードインデックスおよび速度記号となっています。ご存知の通り、幅はタイヤの接地面(トレッド)の幅、扁平率はサイドウォールの厚みがトレッドの幅の何%になるかを示したものです。リムのサイズはいわゆるホイールのサイズです。このサイズを変えることをインチアップもしくはインチダウンといいます。このインチアップやインチダウンを行う際に幅や扁平率の示す数値が重要になってきます。

サイドウォールの厚みは、直接タイヤの外形に関わってきます。つまり、インチ変更の前と後でサイドウォールの厚みが同じ状態だと、タイヤの外形が元の状態と比べて大きくなったり小さくなったりしています。そして、車のスピードメーターはタイヤの回転数をもとに速度を表示しています。つまり、タイヤの大きさが変わると、それに応じてスピードメーターの示す速度も実際の速度よりも早くなったり遅くなったりして、誤差が生じます。

スピードメーターの誤差は車検の検査項目に含まれているため、この誤差が原因で車検に適合しなくなる恐れがあります。スピードメーターの誤差は実際の速度より早く表示されることについて厳しい基準となっていますので、タイヤの外形が大きくなる可能性の高い、インチアップを行うときには特に注意する必要があります。(筆者は夏用タイヤを155/65/R14に、スタッドレスタイヤを145/80/R13にしています)インターネット上にはタイヤサイズと外形との関係をまとめた一覧表がありますので、そちらも活用されると良いかと思います。(タイヤのサイズは非常に膨大なので、ここにはまとめ切れませんでした。)

その次に示されている、「75」のような2桁もしくは3桁の数字がロードインデックスになります。これは、1本のタイヤが最大でどれほどの重量を支えられるかを示したものです。数字が大きいものほどより大きな重量に耐えることができます。ちなみにですが、ロードインデックスが「75」の写真1のようなタイヤの場合、1本あたり最大387kgの重量を支えることができます。ロードインデックスの右に記されている「S」といったアルファベットが速度記号になります。これは、そのタイヤで走行できる最高速度を示しています。速度記号が「S」のタイヤの場合、走行できる最高速度は180kmになります。

写真2タイヤの製造年週
<写真2 タイヤの製造年週>

これらの他に、タイヤのサイドウォールには写真2のように4桁の数字が示されている場所があります。この4桁の数字によって、このタイヤがいつ製造されたものなのかを知ることができます。普通横書きの数字は左から順に読んでいくものですが、ここではまず先に右側の2桁に注目したいと思います。この右側の2桁の数字は製造年を表しています。このタイヤの場合、右側2桁の数字は「17」となっています。これで、このタイヤは2017年に製造されたものであることがわかります。次に左側の2桁を見ます。この数字は製造年の何週目にタイヤが製造されたかを示しています。このタイヤの場合、「05」となっています。以上のことから、このタイヤは2017年の5週目(1月末)に製造されたものであることがわかります。

タイヤの製造時期は、タイヤがまだ使えるか否かを判断する際に、重要な判断基準の1つとなります。タイヤの材質であるゴムは時間の経過や、日光などの影響を受けて硬くなったりひび割れたりします。まず、タイヤのゴムが硬くなると、タイヤの持つグリップ力が低下します。スタッドレスタイヤのようにゴムの柔軟性がタイヤのグリップ性能の大きな要素を占めるものについては、製造時期に特に注意しておく必要があります。また、タイヤのひび割れはバーストの原因となり得ます。どちらの問題も重大な事故の原因となりそうな問題だと考えられます。安全なカーライフのためには、製造時期の古すぎるタイヤは外見上使えそうであっても、思い切って新しいものと交換することも、ときには必要となるでしょう。

タイヤの点検

車を安全に走らせるためにはタイヤの点検を日常的に行うことが重要です。自動車学校の普通車免許の教習の際に使われる教本には、タイヤの日常点検の項目として、空気圧・溝の深さ・亀裂・損傷・異常な摩耗が挙げられています。

まず、空気圧についてですが、まずはタイヤの接地面のたわみ具合で点検します。しかし、そのたわみ具合だけでは空気圧は十分なのか、不足しているのかを厳密に判別することはかなり難しいことと思われます。そこで、空気圧計(エアゲージ)を使っての点検が重要になってきます。

写真3指定空気圧
<写真3 指定空気圧>

空気圧は写真3のように車種ごとに指定されています。その指定された空気圧を満たしているかを空気圧計によって確かめます。空気圧の不足による悪影響として、燃費の悪化が挙げられます。タイヤの空気圧が不足していると、タイヤのたわみが大きくなります。つまり、タイヤの接地面責が必要以上に大きくなっているため路面との摩擦が通常よりも大きくなります。ゆえに、空気圧の不足は燃費の悪化に繋がります。また、路面との摩擦が増えることで、タイヤの摩耗も早まります。さらに、空気圧の不足は重大な事故の原因ともなり得ます。

そこで、「スタンディングウェーブ現象」と呼ばれる、低い空気圧のタイヤで高速走行を行ったときに発生する現象を紹介します。タイヤの空気圧が低い状態で高速走行を行うと、タイヤが波打つように変形します。タイヤが波打った状態で回転し続けることによってタイヤが加熱され、最終的にはバーストにつながる危険性があります。このため、高速道路を走行する前には特に、入念にタイヤの空気圧をチェックしておく必要があります。

次にタイヤの溝の深さについてです。車検に合格するためには1.6mm以上の溝の深さが必要です。

写真4スリップサイン
<写真4 スリップサイン>

この溝の深さが残っているか否かは、トレッド面のスリップサイン(写真4)を確かめることによって判断できます。このスリップサインは残りの溝の深さが1.6mm以下になると露出して地面に接するようになります。しかしながら、タイヤが実際に装着されているような状態では、トレッド面にあるスリップサインを見つけることは容易ではないことと思われます。

写真5ウェアインジケーター
<写真5 ウェアインジケーター>

そこで、サイドウォールに示されているウェアインジケーター(写真5)が役に立ちます。ウェアインジケーターとは、サイドウォールとトレッドの境目にある小さな三角形の目印のことです。その三角形から直線状にトレッド面をたどっていくと、スリップサインの位置を知ることができます。摩耗によって溝の深さが減少すると、濡れた路面でのグリップが低下してきます。タイヤのトレッド面の溝は、トレッド面の排水を行うために刻まれています。トレッド面の排水が適切に行われないと、タイヤと路面の間に水の膜が生じ、コントロールの効かなくなるハイドロプレーニング現象が起こりやすくなります。ハイドロプレーニング現象は、スタンディングウェーブ現象と同様に高速走行時に起こりやすい現象のため、高速道路の走行の前には空気圧と同様に溝の残りも入念なチェックが必要となってきます。

タイヤの亀裂や損傷を点検する際には、サイドウォールの部分を特に注意して確認する必要があります。筆者は、店から道路へ左折で出る際に左リアのタイヤを縁石に強くぶつけてしまい、ぶつけたタイヤのサイドウォールを損傷し、タイヤをパンクさせたという経験があります。サイドウォールはタイヤの中でも弱い部分ですので、特に注意する必要があります。

スタッドレスタイヤについて

写真6ー1スパイクスタイヤ
<写真6ー1 スパイクスタイヤ>

クルマの冬支度としてスタッドレスタイヤへの交換を多くの方がされるかと思います。かつては、車の冬用タイヤには、スノータイヤとスパイクタイヤ(スタッドタイヤ)がありました。スノータイヤは積雪路面における性能は良かったものの、凍結路面での性能が不足していました。そこで登場したのがスパイクタイヤです。

写真6-1これは、トレッド面に金属や硬質ゴムなどでできた“鋲(スパイク・スタッド)”を打ち込んだもので、これによって凍結路面で優れた性能を示しました。その反面、スパイクタイヤには、雪や氷が融けた際にスパイクが道路の舗装を削ったりして舗装路面へ与えるダメージが大きいことや、舗装路面が削られた際に粉塵が生じ、それが健康被害をもたらす恐れがある、といった問題がありました。日本においては、スパイクタイヤの使用によって生じる粉塵の悪影響が強く指摘され、現在ではスパイクタイヤの使用は一部の例外を除いて禁止されています。

写真6-2スタッドレスタイヤ
<写真6-2 スタッドレスタイヤ>

スタッドレスタイヤはスパイクタイヤの引き起こした粉塵公害を背景に開発された、スパイク(スタッド)に頼ることなく雪上および氷上での走行に適応したタイヤとなります。

スタッドレスタイヤのトレッド面には、夏用タイヤよりも軟らかいゴムが用いられています。軟らかいゴムを使用することにより、冬季の低温の下においても十分なグリップ力が確保されています。このため、先ほど述べたように、スタッドレスタイヤにおいては製造時期に注意することがより重要になってきます。ゴムが経年劣化によって硬くなってしまうと、スタッドレスタイヤが持つ本来の性能を発揮できなくなり、積雪路や凍結路での危険性が高くなります。さらに夏用タイヤよりも深い溝や細かい溝が刻まれていることも、雪上や氷上でのグリップ力向上に一役買っています。

また、スタッドレスタイヤには、スリップサインとは別に、冬用タイヤとしての使用限界を示す「プラットフォーム」と呼ばれるものがトレッド面にあります。写真6-2のタイヤにおいては、溝の部分にあるギザギザが消えると、プラットフォームが露出したことになります。このプラットフォームが露出した場合、そのタイヤは冬用タイヤとしての使用ができなくなります。しかしながら、プラットフォームが露出した後でもスリップサインが露出するまでの間は夏用タイヤとして使用することができます。

パンクした時には?〜スペアタイヤとパンク修理剤

タイヤのパンクをした際に、スペアタイヤに交換するという経験をしたことがある方もいらっしゃるかと思います。ほとんどの場合、車に搭載されているスペアタイヤは純正装着されているタイヤよりも幅や外形が小さいため、前輪への装着はできません。スペアタイヤを装着した際には速度を控えめにして、慎重に運転する必要があります。

写真7パンク修理剤とエアコンプレッサー
<写真7 パンク修理剤とエアコンプレッサー>

また最近では、燃費向上のための軽量化、室内空間確保のための省スペース化のためにスペアタイヤを純正で搭載せずに、代わりにパンク修理剤(写真7)を搭載する車種が増えてきています。

パンク修理剤の搭載は良好な燃費や広大な室内空間の確保といった最近のクルマに求められている条件を満たすのに一役買っていますが、スペアタイヤと比較すると、いくつか欠点が挙げられます。まず、再利用ができないことが挙げられます。ボトルには1回分の用量しか入っておらず、そのためスペアタイヤと同様に2本以上のパンクには対応できません。また、大きな亀裂や損傷によるパンク、サイドウォールの損傷によるパンクの修理はできません。さらに、パンク修理剤はホイールのエアバルブの部分から注入するため、ホイールの再使用にも支障が生じる恐れがあるとも言われています。

終わりに

この記事では、タイヤに関する基礎的な事柄をまとめました。冒頭でも述べた通り、ここで紹介した内容は、皆さんすでにご存知のことばかりだったと思います。この記事を読まれた皆さんが今一度ご自身の愛車のタイヤ点検に注意を払い、車の安全とタイヤとの関わりを改めて認識して、今後のカーライフを安全に過ごすためのきっかけになれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(執筆:広島大学自動車部)

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