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教習所では教えてくれないステアリング操作のい・ろ・は

こんにちは、北海道大学自動車部です。

みなさんは、「ステアリング操作」について、意識したことはあるでしょうか?
正直なところ、街乗りにおいて、操作方法の違いによる影響は、大して生じません。
しかし、モータースポーツの世界では、ステアリング操作(ステアリングワークとも言う)は、大変重要なドライビングテクニックの一つです。

瞬時に任意の方向へ、正しくタイヤを向けることができなければ、思い通りに車を走らせることはできません。
その証拠に、どの自動車競技の世界においても、そのトップドライバーたちの中には、ステアリングワークを徹底的に練習した、と言う方が多いのです。

また、普段スポーツ走行をしない方々(こちらが大多数だと思います)も、適切なステアリング操作を学ぶことにより、一般公道での万一の危機回避に役立つばかりでなく、運転そのものが楽になります。
さらに、最低限の手の動きで効率よい操作ができると、運転中の見た目も格好いいのです!

今回はそんな「ステアリング操作」について独自に考察し、まとめてみました。
ただ、今回のテーマである「ステアリング操作」はあくまで「ステアリングホイール(=ハンドル)の操作法」であり、内容は「手や腕の使い方」に限ります。
どういう場合に、どうステアリングを切れば良いか、という運動力学的な「車の制御方法」ではありません。

また、筆者があくまで個人的に調査・考察した結果ですので、この記事を参考にした結果生じた事故などに対する責任は負いかねます。
必ず安全運転してください。

<ステアリング操作>

まず始めに、車の運転において、ステアリング操作(以下ハンドル操作)に求められることとはなんでしょうか。

例えば交差点での右左折など、直進状態から車の方向を変え、また直進するというシチュエーションでは、大事なのはハンドルをいかに①効率よく②的確に③適切な速度で④適切な角度を回し、曲がり終わるか。
そして同じように「効率よく」「的確に」「適切な速度で」「適切な角度を」戻すことができるか、という事です。

これを簡単に説明します。

①効率よく
運転手が無駄な労力を使わずに、最小限の腕の動きで、という意味

②的確に
手が滑ることなどによる操作ミスを避けること

③適切な速度
曲がろうとしているカーブの形(長さ)に合わせたハンドルの切る速度

④「適切な角度」
曲がろうとしているカーブの強さに合わせたハンドルの切る最大角度

③④については、車の重量や速度、荷重の乗り方、路面状況などいくつかの条件によって多少変わります。
しかしこれらの要素は、基本的に街乗りであってもジムカーナであってもラリーであっても、どんなシチュエーションでもある程度共通です。
ただし、ドリフトには当てはまりません。

では一般的にどんな操作法があるのでしょう。
誰が名付けたのかは分かりませんが、世間でよく耳にするのは、「クロスハンドル」や「送りハンドル」といった言葉です。
ほとんどの人が、この二つに収束される方法で運転しているようです。

では、それぞれの手の動きについて、簡単に説明します。

●クロスハンドル

教習所で教わるのはおそらくほとんどがこれです。
ハンドルの左右9時15分、もしくは10時10分の辺りを基本ポジションとし、ハンドルを両手で持ち、最初の状態から90°程度までは両手で切ります。




腕が完全にクロスする前に下側の腕を離し、上側から先ほど握っていた辺りを握ります。
その手で引くように回し、反対の手はハンドルを握る向きを変えます。
左右の手のどちらかは必ず「基本ポジション」の辺りを握っているのがポイントです。
短い時間で、左右に大きく切り返す場合に有効です。

※画像は左に切っている様子。




●送りハンドル

プッシュ・プルハンドルとも呼ばれています。
常にどちらか片方の手でハンドルを回しており、手をクロスさせず、回してきた手のすぐ横をもう片方の手で握り、さらに回します。
ハンドル上部と下部で交互にバトンパスをする感じで、左右の手は常に逆回り。

※画像は左に切っている様子








<シチュエーション>

さて、ひとえに運転と言っても様々な場面があります。
次はシチュエーションごとに運転の特徴と求められる操作、そして実際どのような操作をすればよいのか、考えて行きます。

●教習所

ここで運転しているのは、免許取得前の運転初心者の方々です。
カーブや右左折時の速度は、5~20km/hほどです。
求められるのは「分かりやすさ」と「確実さ」。
ハンドルをどれだけ切っている状態なのか直感的につかみやすいクロスハンドルが向いています。

●モータースポーツ

一瞬の判断と操作が、結果を大きく変えるモータースポーツ。
常に車の限界を引き出すため、求められるのは「速さ」「正確さ」「確実さ」が多いです。
様々な競技がありますが、今回は「ジムカーナ」「ラリー」「ドリフト」の3つについて考えてみます。

・ジムカーナ

狭い範囲で右に左に大きく切り返したり、一本のパイロンの周りを360°以上回ったりする場面が多いジムカーナでは、ハンドル操作が鍵を握ります。

また、シフトチェンジの回数や、サイドブレーキを引く回数も多く、片手でハンドルを操作しなければならないことが多いので、より工夫が必要です。
サイドブレーキで後輪をロックさせ、タイヤを滑らせることによって、パイロンの周りを小さい半径で回る「サイドターン」と呼ばれるターンでは、ハンドル操作は人によって違いますが、その内の一部を紹介します。

左ターン(一周切った後戻す)








これはよく「片手ハンドル」と呼ばれる方法ですが、比較的ハンドルが軽い車であれば、これで事足ります。
空いている左手でサイドブレーキを引くのですが、引いていない間はハンドリングを補助します。

右ターン(一周切る)




右手でハンドルのスポーク部分に、指をかけて回しています。
最後の写真の位置からは、さらに切ることが不可能なので、これ以上の舵角が必要な場合には、最初に両手でハンドルを少し送ってから、別のスポークに指をかけることによって、同じような方法ができます。

ジムカーナにおけるコースレイアウトの一つに、「スラローム」というものがある場合があります。
パイロンが一定間隔で直線に並んでおり、これを左右交互にくねくねと通過していきます。

この時は左右交互に、しかもそれなりに大きくハンドルを切らなければなりません。
このような場面では、クロスハンドルが最適です。

・ラリー

先の見えない曲がりくねった林道を駆け抜けるラリーでは、より瞬間的な判断と操作が求められます。
このため、常に右にも左にも切れる状態でなければなりません。

9時15分の位置から左に切る場合、長めのコーナーであれば、送りハンドルで両手の位置は9時15分のまま。
荷重移動を起こす時や、短めのコーナーなど、すぐハンドルを元に戻すときは、右手で切り、左手は滑らせて右手の近くで補助します。

この状態からさらに切り足したいとき、一気に回す場合はクロス、ゆっくりでよい場合は送りなど、状況によってクロスハンドルと送りハンドルを使い分けます。

しかし注意しなければならないのは、クロスハンドルです。
アタック走行中、次の写真のような状態になってしまうと、どうでしょうか。

これは右に切った状態ですが、腕が完全にクロスしてしまい、これ以上右に切り足すことができません。

この舵角があらかじめ狙った角度ならばまだしも、本当はこれ以上切る必要があった…という時はどうしようもありません。
もし理論的に、この舵角で十分だったとしても、路面状況が一定ではないラリーでは、次の瞬間、車がどんな動きをするか分かりません。

これは、一般の舗装サーキットでもそうなのですが、オーバーステアになり、とっさに大きなカウンターをあてなければいけない時、このような操作をしていては、クラッシュに繋がります。
そのため、下側にクロスする手はクロスする前に滑らせ、位置を変えてハンドルを握る癖をつけておきましょう。

実はこの動き、「クロスハンドル」の理想形ではないかと私は考えています。
「クロスハンドル」は「クロスさせない」のが重要ということです。

右に切ったとき
(右に切ったとき)

以上のことから、ラリーにおけるハンドル操作は、あらゆる危険を回避するのに役立つことが分かります。
つまり一般公道での街乗りにも、この考え方を用いることで、急なスリップが起きた場合などに、事故を回避できる可能性が高くなります。

・ドリフト

曲がる方向に切り込んだ後、一気に逆へカウンターを当てるドリフトでは、1、2秒の間にハンドルを何回転も回さなければいけません。
この場合は、クロスハンドルでも到底間に合わないので、セルフステア(後輪を滑らせた時、タイヤが勝手にカウンター方向を向くように動くこと)に加える形で、投げるような素早い送りハンドルを用いる人が多いようです。

●街乗り

街乗りといえど侮ってはいけません。
手が滑って車があらぬ方向へ…などといったことにならないよう、安全で確実な操作を心がけましょう。

そのためには、ジムカーナの部分で紹介した、片手ハンドルや指かけハンドルは、避けるべきです。
ラリーの場面で紹介したように、送りハンドルとクロスハンドルを組み合わせ、肩の力を抜いて、リラックスした状態で運転しましょう。

<してはいけないハンドル操作>

タイヤが、どこを向いているのか分からなくなり、危険な操作がありますので紹介します。

①持つ場所が毎回バラバラで、一回の送り動作が小さい送りハンドル

送る量(=切る量)が毎回バラバラで、その回数の多さにより、トータルでどれだけ切ったか分からなくなります。
また、スムーズな操舵となりません。








②交差点などで曲がった後の、ハンドルが勝手に戻る動きに任せ、両手を少し浮かせてシュルシュルと滑らせる、通称「シュルシュルハンドル」

自分でハンドルをコントロールしていないので、①と同じように、どれだけ切れているか(どれだけ戻っているか)が分からなくなます。
これに限らず、両手が同時にハンドルから離れている状態は、大変危険なのでやめましょう。

<まとめ>

以上、様々なステアリング操作法を、その特徴と共に紹介してきました。
無責任なことを言うつもりはありませんが、ステアリング操作にこれといった正解はありません。

ただどんなドライバーであっても、上手な人はいくつかの操作方法を組み合わせ、場面に応じた使い分けをしています。
ドライバーごとに癖は多少あっても、共通していたのは「自分なりのルールを持ち、自分なりの操作を癖付けている」ことでした。

それによって、スムーズで、安定した、安全な走りができ、タイムアップにも直接的に繋がります。
その時々によって違う操作をしていては、モータースポーツで上達は見込めません。
街乗りでも、とっさの操作ができず、危険な目に合う可能性が高くなります。

自分なりに、スムーズで安全だと思う方法のルールを持ち、自分の運転を過信せず、常に安全運転への意識を持っておくことが、街乗りにおいてもモータースポーツにおいても、重要なのです。
モータースポーツを志す人もそうでない人も、是非いま一度ステアリング操作について見直してみてはいかがでしょうか。

執筆:北海道大学体育会自動車部

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